私は小学生の頃から、図工の時間がとても好きでした。
椅子や小物入れなどを作っては家に持ち帰っていた記憶があります。
正直なところ、他の教科で「よくできました」をもらうことはほとんどありませんでしたが、図工だけは手を動かす時間そのものが楽しく、夢中になって取り組んでいました。
その後、ものつくりの世界に入り、改めて木材と向き合うようになると、その種類の多さと特性の違いに強い感動を覚えました。同じ「木材」と一括りにされがちですが、実際には硬さや重さ、香り、色味、経年変化の仕方まで驚くほど異なります。
加工の方法次第で表情が変わり、用途によって可能性が大きく広がる点に、木材ならではの奥深さを感じました。
キャンプ用品でよく使用されている木材には、いくつか代表的な樹種があります。
ナラ(オーク)
非常に硬く耐久性が高く、重量はありますが安定感に優れています。キャンプ用テーブルの天板やシェルフ、ハンマーの柄など、強度が求められるギアによく使われています。次にウォールナット。深みのある濃い色合いと美しい木目が特徴で、高級感があります。カッティングボードやハンドル部分、デザイン性を重視したギアなどに採用されることが多い樹種です。
メープル(カエデ)
木目がきめ細かく、手触りが滑らかです。明るい色味で加工性も良く、スプーンやプレート、小型の調理ギアなど、手に触れる道具との相性が良いと感じています。
ブナ
適度な硬さと粘りを持ち、反りにくいのが特徴です。古くから家具や道具に使われてきた木材で、キャンプではカトラリーや収納ボックスなどに多く用いられています。
チーク
油分を多く含み、水や湿気に非常に強い木材です。価格は高めですが、屋外環境に強いため、テーブルや天板などのキャンプギアで見かけることがあります。
良質な木材を使用すれば、その分価格は上がってしまいます。しかし、無垢材にしか出せない質感や、使い込むほどに増していく風合いは、他の素材では代えがたい魅力があります。傷や色の変化さえも、その道具と過ごした時間として刻まれていく点に価値を感じています。
LIFEPANにおいても、さまざまな樹種を使ったハンドルを展開していきたいと考えています。あえて塗装を施さないバージョンも選択肢としては面白いかもしれません。販売開始までにはまだ少し時間がありますので、どの形が最もLIFEPANらしいのか、もうしばらく悩みながら検討していきたいと思います。